読むサラダ〜ある作家の挑戦〜

140字小説家✒︎『Twitter novelist』による新しい文学への挑戦記。文字を使って様々な文学への可能性を追求します。一緒に作品を作りませんか?

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書評『小説新人賞の傾向と対策』若桜木虔

小説新人賞の傾向と対策 こんにちは。とうかいりんです。 web検索をしていたらたまたま発見した若桜木(わかさき)先生の本。 何人もの作家を世に送り出している先生なので読むしかないと思い、即購入。面白くて二日で読み終えました! 感想は『あぁ…最初に…

書評『バズる文章教室』三宅香帆さん

『文芸オタクが教える バズる文章教室』 発売から一ヶ月で重版三刷。すでに累計2万2千部。今、凄い勢いの作家! 私自身が『書き出しだけ大賞』に応募したこともあり、これは読むしかない一冊でした。 感想は『自分の文体を見つける上で凄く勉強になる』です…

『ペンの力』ブログ小説NO.47

ペンの力 一人の作家がペンと一冊の本で戦争を止めた。 彼は戦場の写真を見る度に胸を痛めていた。一度きりの人生。 兵士である彼らにも幸せになって欲しい。彼らを待つ家族や友人を思うと、じっとしているわけにはいかなかった。 彼は全世界の兵士に向けて…

『逆サンタクロース』ブログ小説NO.46

逆サンタクロース 男はゴミで溢れかえったその街で、白く大きな袋を持って歩き回った。 寂れて人よりもゴミが目立つその街がいつも泣いているように見えたんだ。 男は赤い服を来て、来る日も来る日もゴミを拾い続けた。 帰り道ではまるで汚いサンタクロース…

『心の虹』ブログ小説NO.45

心の虹 この世で一番、僕は科学の授業が大っ嫌いだ。 白衣を身につけた先生が僕ら生徒に小難しい知識をぶつけるだけ。 科学の知識をつけて何になる。みんなが先生のように頭が良いわけじゃない。 毎日そんな不満に心がすさんでいた。 「何か質問は?」 先生…

『階段』ブログ小説NO.44

階段 夜 そう 毎晩だ 階段の夢 どこまでも 遥か彼方まで その階段は続く 見えない行き先へ 汗を流しながら登る この階段は人生の暗示 ゴールに何が待つのか? 知りたければ登るしかない そこに必ず光があると信じて 私は今日も登る。夢よ醒めるな 今日こそは…

『笑う意味』ブログ小説NO.43

笑う意味 「残念ですが…」 私は診察室で泣き崩れた。たとえ治せなくても医師であるならば、希望を持てる言葉を聞きたかった。 可能性は0。そういう台詞だ。 私は退院を決意し、余生を好きなことに使うことにした。 大好きだったお笑いのまだ売れていないコ…

『消失病』ブログ小説NO.42

消失病 消失病。 それは国家に指定された難病の中で、1億人に1人という最も重い後天性の病だ。 令和後半に罹患者が国内で確認され始め、瞬く間に危険な病気だと認知された。 消失病は身体の成長に連れて、徐々に皮膚を含めた細胞が透明になっていくものだ…

『沈黙』ブログ小説NO.41

沈黙 「いつも応援してくれてありがとう。みんなと出会えて良かった。また来世で会おうな!それでは聴いてください。僕らの最後の曲『沈黙』」 ドームが歓声で揺れる。 ライブの終曲なのに会場を埋め尽くした数千人のファンは帰る気配もない。 「さぁ、もう…

『万華鏡』ブログ小説NO.40

万華鏡 霞雲の上に座り、万華鏡であの子を探す。 ぼんやりと青く光る筒をゆっくり左に回し、彼女の過ごした時を遡った。 彼女は幼い頃に事故で両親を亡くし、それでも笑いながらこれまで歩いてきた。 時には孤独で涙を流す夜もあったけれど、決して人に見せ…

『書き出しだけ大賞』を狙う✒︎

とにかく楽しい こんにちは。とうかいりんです。 7/15に〆切が迫ったTwitter企画の『書き出しだけ大賞』。サンクチュアリ出版さんが手掛ける面白い文学賞です! ルールは簡単。 『書き出しの一行』だけで、どれだけ面白い作品と思わせることができるか! 楽…

『夜喰虫』ブログ小説NO.39

夜喰虫 蝉が夏を奏でる。 そよ風に呼応するように風鈴の音が後を追う。 今も昔も変わらない日本の夏の風景。 風呂上がりに家族でスイカをかじる。それが一番の楽しみだった夏の夜。 「昔はね、夏といえば蚊やハエに悩まされたものよ」 母が聞いたことのない…

『召喚』ブログ小説NO.38

召喚 赤く光る人差し指を突き立て、一直線に大地へと落とした。 指先で素早く魔法円を描くと両手で印を組み、術を唱える。 辺り一面が闇に包まれ、イメージしたモノを自在に呼び出すことができた。 『召喚士』 私は魔法学校を首席で卒業し、皆の憧れの的とな…

『希望のランタン』ブログ小説NO.37

希望のランタン 「いらっしゃい」 カランと店内入口の鈴が鳴ると同時に老婆が僕を睨らみながらそう呟いた。 「ここで希望のランタンが手に入ると聞いたんです。不治の病の母を治したくて」 店内には極彩色に輝くランタンが所狭しと並んでいた。 一つ一つが繊…

『輪廻転生』ブログ小説NO.36

輪廻転生 夏の蚊は願った。 人に忌み嫌われる存在でなく、喜ばれる存在になりたいと。 『神は蚊から針を奪い、代わりに光を与えた』 蛍は願った。 儚い命で飛び回るよりも大地を強く駆け回りたいと。 『神は蛍から光を奪い、代わりに脚と角を与えた』 ユニコ…