読むサラダ〜140字小説家の挑戦〜

140字小説家✒︎『Twitter novelist』による新しい文学への挑戦記。文字を使って様々な文学への可能性を追求します。一緒に作品を作りませんか?

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『運命』ブログ小説NO.33

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運命

右手をふわりと浮かし、駒を置く。長い銀色の髪が逆立つと同時に雷が轟いた。


「そうきたか」

 

こちらも駒を掴み取り、角にそっと置いた。金色の神が風を受けて激しく暴れる。

 

「そろそろ新しい時代にするつもりか?」

 

目の前から鋭い眼光とともに低い声が飛んでくる。

 

「いや、まだ早い。世界の人口をもう少し調整してからじゃないと面白くないからな」

「それもそうだ。しかし、そろそろ退屈になってきているのも事実だな」

 

銀色の髪をかきあげながら、『厄災の駒』を左手で握る姿が見えた。


「あんまり激しく盤面を変えないでくれよ」

「あぁ、こいつはまだ置かない。良い人間もかなり増えてきたからな」

 

こちらは『希望の駒』を握り締める。


僕らの運命はいつだって神のボードゲームの中なんだ。

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