召喚
赤く光る人差し指を突き立て、一直線に大地へと落とした。
指先で素早く魔法円を描くと両手で印を組み、術を唱える。
辺り一面が闇に包まれ、イメージしたモノを自在に呼び出すことができた。
『召喚士』
私は魔法学校を首席で卒業し、皆の憧れの的となった。
龍などの幻獣召喚を必死で練習する親友を横目に私は微笑んだ。
「首席は何を出すのです?」
親友が汗をリストバンドで拭いながら私に聞く。
私は笑顔で即答する。
「おじいちゃん」
ずっと会いたかった。